「起承転結」
初めて聞いたのは小学校だったか?それとも中学校か?
脈々と自分の中で文章を書くときの基本として根付いていた4段階の構成。
- 「起」 導入部分の文章
- 「承」 起を受けての文章
- 「転」 転機の部分、文章のヤマ
- 「結」 文章の結び、いわゆるオチ
こんな感じで文章は成り立たせるのが基本だとずっと思っていた。
ブログを書き始めたり、資料の構成などを調べたりしていると、どうやら最近は違うらしい。
きちんと勉強したほうがよさそうだぞ!ということで、飯間浩明著の『伝わるシンプル文章術』を手にとってみました。
「クイズ文」で書く
考えを伝えるために「クイズ文」形式で文章を構成するのがよい。
クイズ文の構成は次のような構成です。
- 問題
- 結論
- 理由
- 想定される反論とそれへの再反論
- 結論の確認
まず、何について考えるのかを提示するために「疑問形」での文章からはじめます。「~だろうか?」のようにする事で考えが動き始めます。
そして、結論を持ってきます。
伝えたい考えをはじめに提示して分かりやすくするのです。
そのあとにその結論に至った理由を説明し、その理由に対する想定される反論と、その反論に対する再反論を上げ、結論を強固にします。
最後に、結論の再確認をして文章を終えます。
クイズ文の分かりやすい例は『なぞかけ』です。
「○○とかけて何と解く。××と解く。その心は△△」という流れのあれです。
問題の次に結論が来ることで、その理由への興味は大きくなり、考えをより伝わりやすいものにします。
優れたクイズ文は反論をいくつも呼び起こす
優れたクイズ文はいくつも反論を呼び起こすことの出来る文です。
反論が出てくるということは、その文章が読み手の思考のフックとなり、考えを呼び起こすことにつながるからです。
そしてその反論をひとつひとつ論破することで、考えを強く伝えることが出来ます。
反論の余地のない日記文
主観を語る文章は「日記文」と分類します。
主観は個人の感想であり、反論の余地がなくなってしまうので、議論を重ねることが出来なくなってしまいます。
べつに日記文がいい悪いということではなく、考えを伝える文章としては不向きであるというだけです。
デザインも文章も伝えるための技術
弊社の業務であるデザインも、文章の構成も基本は同じです。
「ターゲットにいかに情報を伝えるか」です。
デザイン手法に関しては、デザインを志した高校生のころから20年以上にかけて考えてきました。そのかいもあってデザインに関する引き出しはそれなりに多くなり、様々なご要望にこたえられるようになっています。
しかし、それを文章や話として伝える技術はそこまで意識していなかったかもしれないと反省しています。
「見たら分かるよね?」は制作者の甘えであり、その意図や考えを正しく伝えることで、より仕事の幅も広がっていきます。
『伝える』をより深く考えられるように、デザインとともに文章にもより力を注いでいきます。